腫瘍免疫の基礎知識腫瘍免疫の基礎知識

4.免疫細胞のチームプレー(免疫サークル)

発生してきたがん細胞を最初に認識し攻撃する免疫細胞は、自然免疫系の細胞(NK細胞、NKT細胞やγδT細胞)です。これらの細胞はがん細胞が発現する危険シグナルなどで活性化されがん細胞を攻撃します。

①その結果アポトーシスを起こしたがん細胞(がん抗原)は樹状細胞などに貪食されます。貪食した樹状細胞はがん抗原タンパク由来のペプチドをMHCクラスIやクラスII分子と結合させ細胞表面上に提示します。

②リンパ節へと移動した樹状細胞はMHC拘束性に獲得免疫系のリンパ球(CD8陽性T細胞、CD4陽性T細胞)を活性化します。CD4陽性T細胞から放出されるIL-2の作用により、がん特異的なCD8陽性T細胞(細胞傷害性T細胞(CTL))が増殖します。

③こうして増殖したがん特異的なCTLはリンパ節からがん組織に向かいがん細胞を特異的に攻撃しがんの増殖を抑えます。
このように、多彩な免疫細胞のチームプレーでがんに立ち向かっています。

がんを排除するためには、体の中で、がん抗原→樹状細胞→リンパ節→ヘルパーT細胞・キラーT細胞→がんといった図のような免疫サークルがうまく働く必要があります。